2009年10月10日 - 11月29日
富山県立近代美術館
出品作家:大竹伸朗、折元立身、河井美咲、関根直子、高嶺格、村瀬恭子、山川冬樹
この美術館の開館は1981年だそうです。二階常設室には20世紀巨匠のコレクションがずらり、一階が企画展示室。というといかにも「近代美術館」ぽいですが、しかし建物自体はかなり変わっていて、真ん中にデカいドームがあって、ドームの上の窓からは自然光が入り、その下、一階と二階は巨大な吹き抜けでつながっているのです。なんというか、モスクというか結婚式場というか、こんなに中心のはっきりした構造の美術館は珍しい。で、一階の円い床の中心はなんとアップダウンして、しかも回る。ドームてっぺんに吊ってあるUFOみたいなシャンデリアもボタンひとつで下りてくる。そんな機構をうまく使えないかなと考えました。 で、発注したブルーシートを設置してみた初日、面白い現象が起こりました。ドアの開閉や空調によって、ブルーシートが風船みたいにパンパンになったり、しぼんでシワシワになったりするのです。一階と二階の空気の流れを遮ったせいだけど、気圧の変化でこんなに大げさな表情を見せるのが面白い。 シャンデリアに仕込んだLED照明をパソコンで制御していて、ステージ部分のブルーがチラチラといろんな階調に変化して見えます。これが危険なのは、「飛び込みたくなる」こと。会期中にケガ人が出なくてよかった。
出品作:「日本の近代美術・200Q」
直径1440cm × 高さ950cm
ブルーシート、LED、コンピュータ
photo:畠山憲治
photo:小西小多郎