スーパーキャパシターズ

2010年1月24日 - 3月31日
主催:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、財団法人ミモカ美術振興財団
場所:丸亀市猪熊弦一郎現代美術館
助成:芸術文化振興基金、財団法人 花王芸術・科学財団
協力:太陽誘電株式会社(リチウムイオンキャパシタ提供)、ビフレステック株式会社(回路技術提供)、京セミ株式会社(球状太陽電池提供)、アラタニウラノ

スーパーキャパシタ展の第二弾となるこの展覧会。今回、太陽誘電とビフレステックの協力を得て、実際のキャパシタを使わせてもらうことができました。改めて感謝申し上げます。
バッテリーと異なるキャパシタの特性、①充電時間が非常に短いこと、②寿命が長く繰り返し充電に耐えること、の2つを効果的に示すためのプレゼンテーションについて、丸亀でじっくり考えました。
また、参考出品として(株)京セミの開発した球状太陽電池のコーナーを設けました。これら、まだ市場に出回っていない新技術(しかもどれも美しい!)に囲まれてアイデアを練るのは至福の時間で、加えて美術館スタッフは鉄壁のホスピタリティ、丸亀での一ヶ月半のレジデンスは最高に楽しかったです。古野さん、スタッフのみなさん、本当にありがとう!
それにしても素晴らしい技術が開発されているものです。早くこれが普及すればいいのに。

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今回の宣伝/カタログのデザインは、キュピキュピの江村さん

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ホースの中に入れた水と空気。ポンプの力で動いています。
ポンプに電気を供給しているのはキャパシタで、充電中には水の動きが止まります。

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展示の心臓部、キャパシタのコーナー
ガラスの下にLEDが並んでいて、放電中にはこれが光り、充電中になると消える。

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手前にあるのがリチウムイオンキャパシタ。このデモ機には、単2電池ほどの大きさのキャパシタが4つ搭載されていて、これで車のエンジンを始動させるほどのエネルギーを蓄えられます。キャパシタユニットの横には「充電中」を示すLED表示板。約40秒ほどで満充電になり、この展示で使っている3つの機器(緑色LED、ポンプ2つ、電磁石6つ)の合計110Wを、約30秒動かすことができます。 左上は電源装置(交流を直流に変える)、右上がインバータ(直流を交流に戻す)。

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こちら、KORGのカオシレータというシンセです。
キャパシタが作動すると、電磁石に電気が流れ、パッドの上に乗った鉄の玉が転げ回ります。 そうするとランダムに音程が変わり、音楽のように素敵な音を奏でます。 キャパシタが止まると鉄球は動きを止め、音は持続音に変わります。

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こちらは京セミの開発した球状太陽電池。
1mmほどの太陽電池の粒を並べたもので、どの角度から光を受けても発電するのが強み。形は、このドーム型のもの以外にパネル状のものもあり、ビルの外壁や窓ガラスへの応用が思案されています。 このデモでは、LED2個を点滅させています。機能もさることながら、モノとして美しい。

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で、球状太陽電池の後ろにあるのは・・・

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球状太陽電池を模した二人。
「発電する人々」(中央)
「発電系」(左右)
こんなに大きな写真作品を作ったのははじめてです。

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美術館の一階。第一弾スーパーキャパシタ展からの作品も、いくつか展示しました。

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(オマケショット)
丸亀駅前の散髪屋さんに、正月に無理言って仕事してもらいました。
「発電する人々」モデルの増田さんと高島さんは、美術館のスタッフです。あっぱれ。

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photo:エリック(一部高嶺と中田耕一による)